京都府京丹後市ののどかな町、峰山にある『金刀比羅神社』。この神社境内にある『木島(きしま)神社』には、他の神社ではなかなか見られないユニークな存在がいる。それは「狛猫」。犬ではなく、猫。
狛犬ならぬ狛猫のいる神社
金刀比羅神社の境内に入り、奥へ進んて行くと木島神社というお社がある。そこで目を引くのは一対の猫の像だ。
この猫たちは、口を開けた左側が母子猫、口を閉じた右側が父猫で、なんと江戸時代からこの地を守り続けているのだそう。かわいいね。その歴史的価値もさることながら、愛らしい姿で訪れる人々を和ませてくれる。
丹後ちりめんと養蚕の守護者
なぜ狛猫がいるのか、その理由は丹後ちりめんと深い関わりがあるためだ。丹後ちりめんはこの地域で発祥し、絹糸を作るための養蚕が盛んに行われていた。しかし、養蚕業にとってネズミは天敵。そのため、ネズミを捕らえる猫が重要な存在となり、養蚕農家では猫を飼い、猫信仰が広がった。これがちりめんの神がいる木島神社には狛犬ではなく狛猫が祀られている理由だ。と、金刀比羅神社へ登る階段の前で解説されていた。
猫好き必見の神社
金刀比羅神社には、狛猫以外にも猫の置物や猫グッズがたくさん置かれていた。(下の画像は絵付け体験で塗られた作品が置かれているところ)
猫好きにはたまらない場所で、SNSでこの様子を見た人たちも訪れる人気の神社となっていた。
猫の町としてのまちおこしと「こまねこまつり」
京丹後市は「ウィキペディアタウン」として、町をあげて地域の情報発信に力を入れている。特に木島神社に関連して、「こまねこまつり」の項目は、かなりの読みごたえがあった。ウィキペディアってみんな見るもんな。地元の人々の猫に対する愛情や歴史が伝わってくる。
2023年5月初訪問
「木島神社(金刀比羅神社)」について
アクセス :山陰近畿自動車道 (京都縦貫道)京丹後大宮ICから車で 15分
京都丹後鉄道 峰山駅から徒歩20分
住所 :京都府京丹後市峰山町泉116