唯一無二。『珈琲アロー』の琥珀色の珈琲は至福の一杯だった【熊本市】

　熊本市にコーヒーの神がいた。中央区の繁華街にたたずむ1964年創業の老舗喫茶店『珈琲アロー』。店名がアローなだけに、看板が矢印なのがオシャレだ。

　レトロな店に入り、L字型のカウンターに座ると、提供できるのはコーヒーのみだがよいか？と確認をされる。

　珈琲アローのメニューはこの琥珀色の珈琲のみ。１杯500円。この琥珀色の珈琲が、珈琲アローの代名詞だ。砂糖もミルクもなし。水もなし。本当にコーヒーのみの提供だ。そして世界各地からこのコーヒーを求め、お客さんがやってくるのだそう。

　物腰柔らかくお話好きの店主、八井巌さんはコーヒー作りが始まると集中され、渾身の一杯を入れてくれる

　高級茶のような香りと甘味があって健康的な味。初体験だ。八井さんは、コーヒーが苦手な人でも何倍も飲めるこの味が良いのだと仰られていた。
　特別にブレンドをした豆を焦がさないように繊細に焙煎することが大切で、コーヒーに大切な成分だけを抽出することが重要なのだそう。そうすると、琥珀色の珈琲が完成する。コーヒー豆の見た目が白っぽかったのが印象的だった。