青森県黒石市周辺は焼きそば店が多い。めちゃくちゃ多い。そんな黒石市で独特の進化を遂げたのが『つゆ焼きそば』だ。ご当地のB級グルメとして町を挙げて黒石つゆ焼きそばをPRしている。
市内にはつゆ焼きそばが食べられる店がたくさんあって迷いがち。つゆ焼きそば発祥の店、レビューサイトで一番評価の高い店。候補はたくさんあるけれど、私はちょっと店構えがヤバそうな一番楽しそうな、「お食事処たんぽぽ」でつゆ焼きそばを食べた。
ラーメンのような、うどんのような、そばのような、焼きそば
圧倒的な文字の量。店名の次にデカい文字が『黒石焼きそば』。訪問時(2021年2月)には食べログの口コミ0件。これは期待できる。
店に入ると、とても明るく、親切なご主人がおもてなしをしてくれた。
一口食べると、まずラーメンスープのような風味がくる。その後に皆が知ってるの焼きそばソースの味が来た。本当に予想通りの味で笑ってしまった。ラーメンスープに焼きそばなんて美味しくないだろ!なんて思っていた私は愚かだった。美味しい。天かすがいい感じに味をまとめてくれていた。
「黒石つゆやきそば」は昭和30年代、焼きそばにそばつゆをかけたのが始まり。(というか黒石市の美満寿という店の店主が、ラーメンのスープに間違えて焼きそばを入れてしまったのが、誕生のきっかけらしい。本当かなあ)
つゆ焼きそばは、焼きそば定番の具材をフライパンで炒め、そこにうどんのような平打ち麺をソースで焼いて作った焼きそばが入れらるのは、和風出汁の効いたツユやラーメンスープ、ウスターソース等だったりするらしい。そこに天かす、ネギを乗せ作る。店によっていろいろなアレンジがされていて楽しいようだ。
レビューサイトにこそ口コミは少ないものの、この記事を書きながらGoogleマップでの口コミ投稿を見ていると、ほぼ100%が安くて美味しいという内容で驚いた。それも納得のお店。おすすめです。
つゆ焼きそばの他にも、たんぽぽでは評判だというモツ煮定食もいただいた。冷えた体が内から温まる。美味しい。
みんなが注文するという、鶏ヤゲン軟骨。歯ごたえがあって、スパイシーでお酒が進みまくる味。
わかりやすいメニュー表。助かる。
刺身や菓子、酒類などの持ち込みもOK。お店が用意できない部分は、自分たちでより楽しくしてしまおうという方針だ。学生さんとかこの店に毎日通ってそう。
黒石は普通の焼きそばも美味い
前述のとおり青森県黒石市には焼きそば店が多い。黒石市には50軒以上の焼きそば屋があるそうで、朝早くから営業している個人商店でも、手作りの焼きそばが売られていた。
市内のマルタ中村商店では、朝6時30分から開店してお惣菜や焼きそばが売られていた。前日から後藤温泉客舎に素泊まりをしていたので、朝ごはん代わりに訪問することができた。助かる。
発泡スチロールの中で保温されている焼きそばは、具が玉ねぎだけのシンプルなもので小だと150円。お得~。スナック感覚で食べられる。
150円の(小)はちょうどいいボリューム。太い麺にソースが良く絡んでいて、少し冷めてぬるくなっていても美味しく、食べ応えがあった。黒石で昔々に食べられていた焼きそばは麺以外の具がほとんど入っていなかったらしく、マルタ中村商店はその昔ながらの焼きそばを売っているお店だった。
他にもお惣菜が売っていて、ナポリタンがめっちゃ美味しいらしいと後で知った。確かにこの麺で作るナポリタンは美味しいだろうな。事前の下調べって大事だ。
黒石市内には店によって個性が異なる焼きそば、つゆ焼きそばが提供されている様子。各店を事前に調べてたり、適当に廻ったりして自分好みの黒石焼きそばを見つける観光も面白いと思う。
2021年2月訪問
「お食事処 たんぽぽ」について
アクセス :弘南鉄道 弘南線 黒石駅から徒歩5分くらい
住所 :青森県黒石市一番町66
営業時間 :11:00 ~ 22:00 (不定休)
「マルタ中村商店」について
アクセス :弘南鉄道 弘南線 黒石駅から徒歩30分くらい
住所 :青森県黒石市柵ノ木3ー43
営業時間 :6:30 ~ 17:00頃 (不定休)