JR北海道 室蘭本線終点である室蘭駅の1つ手前にある母恋(ぼこい)駅。この駅からは次々と白い風呂敷を手に持った人々が出てくるらしい。それは訪れた人みんなが、名物駅弁である『母恋めし』を買っているから。室蘭を代表する超人気の激ウマ駅弁だ。この弁当に使われている胆振地域特産のホッキ貝は、成貝すると10センチ以上になる。正式名は姥貝(ウバガイ)という、寿命が30年以上もあるすごい貝だ。
この母恋めしを作っているのが、その名も母恋めし本舗。絵鞆半島の先っちょの港にある、室蘭港エンルムマリーナという施設のブロートンという喫茶店に併設されている。もちろん、ここでも母恋めしを手に入れることができる。
弁当の中にはホッキ貝が丸ごと入っている。作り置きせず、毎日必要な分だけの新鮮なホッキ貝を使用し、関根さんご夫婦だけで作っているので1日に数十食限定。少ししか売られてないので、営業開始から速攻で売り切れる。母恋めしは一つで1,188円。
地元の港で砂抜きした新鮮なホッキ貝を豪快に使い、絵鞆半島産のヤヤン昆布の出汁で炊き込まれたおにぎりが2個入っている。出汁の昆布と塩も室蘭のものだ。海の恵みの滋味深い味がする。ホッキ貝めちゃくちゃ大きい。噛みしめるたびにプリプリ食感を楽しめる。他にも、味付きたまごの燻製と燻製チーズ、おつまみワカメ、ハッカ飴も入っている。お酒が欲しくなるラインナップだ。
電車の中や車の中でも、手で食べやすいように、小分けにされているのが嬉しい。
見てくれこの豪快なホッキ貝の使いっぷり。おにぎりに対してミチミチにホッキ貝が貼り付けられている。テンションあがるぜ。
関根さんが言うには、たくさんある弁当のうち、貝に鈴付きのものが当たりのお弁当だそう。その当たりをゲット。嬉しいな。
公式HPによると、関根勝治さんがホッキ貝工芸作家、久子さんはシルバークレイ作家で、ホッキ貝の工芸品を作るのに身が大量に余ってしまい、それをお母さんが色々な料理にして食べていたところ、その中でも家族に人気だったのが炊き込みご飯だったのが始まりだそう。
ちなみに母恋の語源は、アイヌ語で「ポク・オイ」。ホッキ貝のたくさんある場所という意味。
地球岬に寄ったときなど、室蘭観光の時には食べて絶対損はしない激レア弁当だ。この記事を書くまでは、室蘭に行かないと手に入らないと思っていたけれど、実は公式HPのネットショップでも買えるんだね。ありがとう、便利な時代だ。興味を持った人はぜひ注文して食べてみてほしい。
2020年3月訪問
「母恋めし本舗」について
アクセス :JR北海道 室蘭本線 室蘭駅から車で10分くらい
住所 :北海道室蘭市絵鞆町4-2-14 エンルムマリーナ内 ブロートン
営業時間 :9:00~18:00(不定休)
公式HP :https://www.bokoimeshi.com/
恋する母たち(1) (ビッグコミックス)