地層マニア必見の長~い博物館『福井県年縞博物館』【若狭町】

福井県年縞博物館 珍スポット

 若狭町の長〜い施設『福井県年縞博物館』 。縄文ロマンパークの広い敷地内にある横長で細長の建物がそれだ。
 私は地層や地形にまったく興味がなく、この博物館を訪れるまで「年縞」という言葉すら聞いたことがなかったが、それでも十分に楽しめたおすすめの施設だった。「イカ丼のドライブインよしだの近くに、なんかすげえ地層の縞が見られる博物館があるらしい」くらいの気持ちで行ってラッキーだった。

福井県年縞博物館

 年縞(ねんこう)とは湖の沈殿物が作る湖底堆積物の縞模様の層。1年に1対の層形成される。水深が深く、これまで沈み続けてきてきた若狭町の水月湖には、大きな川から水が流れ込まないので、水底がかき乱されることは少ないそう。こうしてキレイに積み重なった7万年分の年縞を続けて観察できているのは世界中でも水月湖だけのため、〝地球のものさし〟として世界の地層の年代を特定する基準とされていた。

 っていう情報を入口すぐの年縞シアター(見ていて楽しい)で予習ができるので、年縞や水月湖について知識のない人でも楽しめるようになっている。

福井県年縞博物館

 7万年分の地層という、気の遠くなる手間をかけ記録された年縞について、素人や子どもにもわかりやすく解説されている。地層の縞が細かったり太かったり、途切れていたり。地層の縞から読み取れる、その年代の地球の歴史について「そうだったんだ!」という解説が随所にあり、とても楽しい。

福井県年縞博物館

 7万年分の年縞が横に並べられているので、館内は本当に長い。そもそも地層って横に並べられるものだったのか。タイミングが合えば博物館のスタッフさんの解説付きで年縞を見ることができる。

福井県年縞博物館

 2018年に開館した今どきの博物館らしく、タブレットやスマホで二次元コードを読み取って、大きな画面でわかりやすい補足解説が見られる親切設計だ。 かなり詳しく、わかりやすい説明が図解付きで表示されるので、なかなか先に進めなくなるだろう。

福井県年縞博物館

 縄文ロマンパークの敷地内、年縞博物館の向かいには、縄文時代の暮らしを知ることができる若狭三方縄文博物館もあり充実の場所だった。

年縞博物館

2022年5月初訪問

「福井県年縞博物館」について

アクセス :JR三方駅からレンタサイクルで約10分、徒歩で約30分
住所   :福井県三方上中郡若狭町鳥浜122−12−1 縄文ロマンパーク内
営業時間 :9:00~17:00/(火曜・年末年始は休み)

入館料  :一般500円、小中高生200円