高県内で一番広い市町村である四万十町。広い町内はほぼ山と川で東側に行くと栄えており、土佐くろしお鉄道の起点(終点)となる駅、窪川駅がある。その駅の近くにある宿坊が、四国八十八箇所霊場の37番札所『岩本寺』だ。
37番札所 岩本寺


岩本寺は前後の札所が遠いことから、ここで宿泊するお遍路さんが多いそう。綺麗な境内には、5体のご本尊が祀られている。

一泊素泊まり4,300円。お遍路さんじゃなくても泊まれる。二食付きで6,800円だが、あいにく私が宿泊した時期は食事の提供がされていなかった。寺の食事はご住職の奥さんによる手作りで、地元の食材を使っていてとっても美味しいらしい。
私は素泊まりだったので、夜は満洲軒のジャン麺とホルモン焼き、朝は地元パンの宝庫タナベベカーリーで食事をした。

綺麗な宿泊部屋。ちょうどいい広さの和室。長旅の夜にこの部屋にたどり着いたら畳に寝そべってもう動けなくなってしまうよ。

部屋に備え付けのお茶に付いている昆布には、「南無大師遍照金剛」という文字のお経が彫られていた。宿坊感ある。

窪川駅のすぐ近くなので、窓からは予土線の電車も見える良い感じのロケーション。とても静かだ。時刻表でタイミングを計って四国が誇る新幹線(ホビートレイン)も見られるかもね(見逃した)。

男用の大浴場にはサウナの名残があって、コントロールボックスもあった。怖くていじれなかったけど。(いじってはダメ)

浴室。大きくてキレイ。

岩本寺が誇る、575枚の鮮やかな格天井画
昭和53年に新築の際、全国から公募した総勢400名のアーティストが描いた、風景、植物、動物、人間の様子など575枚の絵が天井を彩っていた。この本堂内陣の格天井画のもとで、6時からの朝のお勤めにも参加できるよ。

天井画ってなんかすごい感じがして楽しいよね

ずーっと上を見ていたくなる天井だった。


岩本寺は、弘法大師が起こした奇跡についての逸話「弘法大師の七不思議」が伝わる地であることから。弘法大師の尊像に綱手つながっている独鈷が置かれていた。結構重い。

全国を巡っていて思うことだが、ほんと弘法大師ってどこにでもいるよな。

ポップでアートでチルな寺 岩本寺
私が宿泊した時にはなかったのだが、岩本時は現在どえらい進化を遂げている。
境内にはポップアートの部屋やカフェスペースまで作り出していた。更には水中座禅やカジュアルな護摩修行、寺サウナまでできる。ここで座禅をして瞑想すると悟りに一歩近づけそうだ。トゥクトゥクをレンタカーとして借りて近隣をドライブすることもできるし、敷地内で寺キャンプまでできる。ここまできたら宿坊の部屋いらなくね? もうできることは何でもやってやろうという気概を感じる寺だ。

寺なのに、宿坊なのに、ここまで観光客を楽しませるために進化している寺、岩本寺。ふつうに宿泊しても大満足の寺なので、ぜひ四万十の自然を楽しむ旅行の際には寄ってみると良いと思う。私も次回は絶対に寺サウナと水中座禅をしたい。

10獄〜TENGOKU〜
2020年8月訪問
「岩本時」について
アクセス :土佐くろしお鉄道 窪川駅から徒歩8分くらい
住所 :高知県高岡郡四万十町茂串町3-13
予約電話 :0880-22-0376
公式サイト:https://88shikokuhenro.jp/37iwamotoji/