京都で親子丼とうどんを食べるなら私を信じて『権兵衛』に行ってくれ【京都市】

　私は、京都で親子丼とうどんを食べたくなったら、絶対に祇園四条のうどん屋『権兵衛』にいく。この記事を見た京都でのご飯に迷っている人がいたなら、どうせ迷っているのなら私を信じて権兵衛に行ってみてくれ。もうガイドブックに載っている観光客向けキラキラ京都ランチにはうんざりだなんて人がいたら、権兵衛に行ってみてくれ。地元に帰ったらみんなに「京都に行くならあそこで食べるといいよ」と通ぶっていろんな人に自慢をしたくなるよ。

1 うまい、親子丼
2 文化財にしたい、きつねうどん

うまい、親子丼

　今の京都市内ではフォトジェニックなインスタ映え親子丼を提供する店がたくさんあるらしいが関係ない。権兵衛の親子丼はたぶん関西で一番うまい。美味しいだけじゃなくて、うまい。

　卵をたっぷり使った親子丼は目の前で控えめに輝いている。とろりと半熟の卵と出汁と一緒に固められた玉子をご飯と一緒に口の中へ運ぶと美味くてため息が出る。なんだか思わず座っている自分の膝をさすりたくなる美味さ。

　肉、卵、出汁、米は当然うまいのだけど、山椒もビビるくらい上質な味だ。一度は行って親子丼を食べてびっくりしてほしい。玉子丼かきつね丼でもいい。

　落ち着いた店内、気の利いた接客、丁寧な料理、入口を開けた時の緊張感。ぜんぶ含めてお気に入りの店。うまい。

文化財にしたい、きつねうどん

　権兵衛は親子丼も美味いが、うどんもめちゃくちゃ美味い。文化財レベル。何千年も先まで残っていてほしい。画像はお気に入りのきつねうどん。

　お出汁、ネギ、うどん、そして油揚げ全てがとっても美味しい。香り高いネギと甘いような甘くないようなとにかく旨みがすごいおあげ、深さ感じる出汁とそれを一気に体内まで運んでくれるうどん。四位一体となって味わったとき、ホッとする。大袈裟に「美味すぎる！」なんてならない。美味すぎるうどんを食べたとき、人間は安心感に包まれるのだと知った。
　味について真剣に考えだすと「え？これ美味すぎへん？」とパニックになるので、美味しいうどんを美味しいままに受け入れて食べるのが良い。