みんな!高校の卒業アルバムの後ろのほうのページに寄書きをしたりされたりの経験ある?私は真っ白だったよ。だから寄書きについてはあまり思い出とかはないんだけど、大人になってから青春の思い出に浸れる仕掛けのある居酒屋がある。
新橋にある九州郷土料理が味わえる『有薫酒蔵』。お店があるのは地下街の奥の奥、なのに連日サラリーマンたちに大人気だ。お店の通路には全国各地の高校名のノートがズラリと並んでいた。お店の女将さんは「皆さんのいろんな思いが書いてあるノートです」と教えてくれた。
席に案内されると、最初に飲み物を頼んだ後、注文用紙のようなメモを渡される。そこに自分の出身高校を描くと、女将さんが卒業生たちが寄せ書きをしてきたノートを持ってきてくれるシステム。2020年8月時点では3249高校のノートが置かれている。公立・私立はもちろん、インターナショナルスクールや海外の高校まで網羅していた。これらのノートはすべて女将さんの手作りだというのだから驚きだ。
ノートを見られるのは自分の出身高校のみ。女将さんは当時を思い出してもらおうと、すべて手作業で校舎の写真や校歌の歌詞も貼り付けられている。
他のどこかのテーブルの人たちはみんなで楽しそうに校歌を歌っていた。こんなのを見たら絶対に盛り上がるよね。
九州の郷土料理を味わいながら高校時代の思い出に浸ることができるが、食べ物や飲み物でノートを汚してしまわないように注意しよう。先輩や後輩も見るノートだからね。このお店に寄せ書きノートがあることで仲間を増やすことができた人も数多くいるとのこと。
もし自分の出身高校のノートが無い!なんて場合は、要望すれば新たに高校のノートを作ってくれるそうだ。高校ノートを作るにはそれなりの手間がかかってしまうらしいけど、女将さんはお客さんから「女将さんありがとうね」と言われるとやめられないと言っていた。
肝心の料理は写真を撮るのも忘れちゃうくらい美味しかった。もし高校ノートがなくて、料理だけでも繁盛していたんだろうなって思うくらい。
高校の同窓会を有薫酒蔵で開催するときっと盛り上がるだろう。でもみんなノートを熟読しまくっちゃって、もしかしたら沈黙の同窓会にもなるかもしれない。それほど真剣に読み込んでしまうくらい、高校ノートの中には歴代の先輩や後輩からの熱いメッセージや近況報告が書き残されていた。
2017年12月訪問
「有薫酒蔵」について
アクセス :JR新橋駅日比谷口から徒歩2分、地下鉄銀座線新橋駅7番出口から徒歩1分
住所 :東京都港区新橋1-16-4りそな新橋ビルB1
営業時間 :(火~金)17:00~23:30/(土)16:30~23:00 (日・祝・月曜休)
公式サイト:http://www.shinbashi-yukun.com/index.html