リアル鬼太郎ハウスな茶室『高過庵(たかすぎあん)』【茅野市】

takasugian 珍スポット

 長野県茅野市、武田信玄の古文書など代々伝わる文書を保管・公開している神長官守矢史料館の近くにリアル鬼太郎ハウスが存在する。その名も高過庵(たかすぎあん)
 それは長官守矢史料館から山側へあぜ道を上った途中に、特に案内もなく突然現れる。高さ6mほどの二本の木で支えられた上に、小さな小屋が建っている。というか刺さっているようにも見える。男のロマンをビンビンに感じる作品だ。

高過庵
とても心配になる外観だ。


 高過庵は長野県諏訪市出身の建築家、藤森照信氏が建てた作品だ。ご自身が個人的に茶室が欲しくなり、実家の畑に建てた作品とのこと。(作品の中まで勝手に侵入しちゃいけないよ)

takasugian
自分だったら、この秘密基地に何を持ち込もうか想像するだけで楽しい。


 本来、茶室があるべき場所にしては高すぎる位置にあるので『高過庵』。そのインパクトから、アメリカのTime誌の「世界でもっとも危険な建物トップ10」にも選ばれたことがある。作った本人の藤森氏も完成後に中に入って、その危なっかしさにビビっていたという記事を見たことがある。平常心が求められそうだから、逆に茶を点てるときの精神修養になるかもね。

たかすぎあん
茅野の町並みを見下ろしながら点てる茶は美味しいだろうな~。

 藤森照信氏は、かの有名な赤瀬川源平氏、南伸坊氏らと「路上観察学会」や「縄文建築団」なるチームを結成して各地で面白い活動をしていたらしい。路上に何気なく存在する意匠や、藤森氏が手掛ける自然素材を感じるような建築について気になる人は、これらの活動について調べてみると面白いと思うよ。

 高過庵の近くにある同氏の作品『空飛ぶ泥舟』も可愛いね。

空飛ぶ泥船
見る位置によっては本当に空を飛んでいるように見える。

2017年には高過庵の近くに、建物が半分地に埋まってしまった『低過庵(ひくすぎあん』も完成したらしいのだけど、まだ見に行くことができていない。

 

 全然関係のない話だけど、藤森という姓は諏訪地方に多い。オリエンタルラジオの藤森慎吾氏も諏訪市出身。たまたま機会があって彼と同郷の人から人となりを聞いたことがある。「良いとこの家の人というのを感じる(ご両親は諏訪拠点の有名企業勤め)」「礼儀正しい」「信州を盛り上げてくれてありがたい」ととても評判が良かった。

2014年7月訪問

「高過庵」について

アクセス :JR中央本線 茅野駅から徒歩40分くらい
      中央自動車道諏訪ICから車で5分(駐車場あり)
住所   :長野県茅野市宮川389-1

参考HP  :https://navi.chinotabi.jp/spot/3137/(茅野観光ナビ)


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