日本一の大杉の町、高知県大豊町にある昭和レトロな雰囲気に包まれた素敵なスポット、それは民家を改装した『お宝屋敷 おおとよ』。
施設内では昭和レトログッズが3000点以上展示されている。また、地元を活性化するためにお宝屋敷を開業した中西三男さんは、遺影写真家としても活動している。この記事は、そのお宝屋敷と中西さんの活動を見た記録を書く。
昭和レトロの魅力が詰まった、お宝屋敷 おおとよ
お宝屋敷 おおとよでは、昭和時代の生活雑貨を中心に、全国各地から集められたホーロー看板や映画のポスター、ブリキのおもちゃなど、懐かしいアイテムが所狭しと展示されている。
丁寧に手入れされた昭和レトロなアイテムが所狭しと並べられており、訪れる人々にとって、昭和の日本の文化を感じさせる貴重な体験ができる場所となっている。
お宝屋敷 おおとよで展示されている昭和レトロなアイテムは、本当にどれも状態が良い。単純に置いているだけではこのような綺麗な展示にはならない。訪れた人に物を大切にしたいと思わせるほどだ。
2011年には別館もオープンし、さらに充実した展示が楽しめるようになった。写真手前から、本館、本業の写真館、別館。
地域活性化への取組
お宝屋敷 おおとよが開業するきっかけとなったのは、地元を活性化するための取り組みだそう。
中西さんは、廃屋を訪れ、家主の許可を得てアイテムを譲り受け、奥さんの節子さんと共に磨いて蘇らせていた。
その活動が実を結び、週末には観光客が訪れるようになり、近隣の小学生の課外活動にも利用されるようにもなっている。地元の人々だけでなく、観光客にも愛されるお宝屋敷 おおとよは、大豊町の魅力を伝えるための素晴らしい拠点となっていた。
君、マスクのやり方それでいいのか?
施設の前にバス停が置かれているが『いつまで待っても バスは来ません』
ジョークバス停だった。
遺影写真家としての活動
中西三男さんは、お宝を集めるだけでなく、遺影写真家としても活動している。実は大豊町の高齢者の割合は8割ほどにもなっている。中西さんは10年以上年前から遺影を撮影するために大豊町の集落を回り、地域の人々と深く関わっている。
生前に遺影を残すことに抵抗を感じる人もいるが、町のお年寄りたちは久しぶりにおめかしをして自分が死後、家族に面倒をかけまいと進んで撮影する人も少なくないそう。
中西さんが遺影写真家としての活動を始めたきっかけは、父親が亡くなった時に遺影に相応しい写真がなかった苦い経験から。同じ後悔をしてほしくないとの思いで集落を回り、遺影を撮り始めた。
中西さんはこれからも町の人たちに寄り添い、人生の最期を飾る写真を撮り続けるとのこと。彼の活動は、地域の人々にとって心に寄り添う大切な存在であり、地域の歴史や文化を継承する役割を果たしている。
高齢者と子供、両者の未来のための活動を感じられる施設
昭和レトロの魅力あふれる場所『お宝屋敷 おおとよ』は、観光客や子供に愛されていることがひしひしと感じられる。そして、中西さんは遺影写真家としても地域の人々と深く関わる活動を行っていることを知れた。お年寄りと子供、両者の未来のために素晴らしい活動をされている施設だった。
昭和の懐かしいアイテムを感じることができるお宝屋敷 おおとよを訪れることで、昭和の日本の文化や暮らしに触れることができる。大豊町は地上波のチャンネルが少なくなるくらい山と杉に囲まれた陸の孤島だが、是非一度、訪問してみよう。
この鬼の像は高知のとある饅頭屋にあるものだが、なぜおおとよに2体もいるのだろう。訪問時はこの像について知らなかったので、謎のままだ。
2020年8月訪問
「お宝屋敷 おおとよ」について
アクセス :高知自動車道 大豊ICから車で7分
JR土佐穴内駅から徒歩15分
住所 :高知県長岡郡大豊町穴内4037−25
営業時間 :9:00〜16:00(第2日曜休)
入館料 :300円(中学生以下無料)