上野の繁華街の東側、昭和通りを超えた場所に位置する「東上野コリアンタウン」。この地域は東京都内で最も古いコリアンタウンであり、コリアンタウンとしての歴史は新大久保よりも古い。韓国食材専門店や、絶品焼肉店が密集している素晴らしい一画だ。
東上野コリアンタウンには、「東京苑」や「馬山館」など、有名グルメブロガー様が推す店がたくさんあるが、私のお気に入りのお店は路地裏の奥にひっそりと入口がある『釜山館』だ。お気に入りの理由は、「マゼ肉」というお得なミックスホルモンセットがハチャメチャに美味しいから。
また、他の焼肉店とは違い路面に入り口がなく、路地裏に入ってみないと店が見えないので、知っている人でなければ見つけて入らないのではないか。「めちゃくちゃ美味い店なのになぜネット上の口コミが少ないんだ?!」と思うが、この立地が故にだろう。
店前に置かれている看板にも、一番上に書いてアピールされている。
店に入ると、店内の一階部分は、四人掛けのテーブルが二つだけの小さな店。なので一人で訪れて食べたいメニューだけ食べてサッと帰る常連客も多い。二階には座敷席があるそうだが、見たことはない。メニューを見て、早速ビールとマゼ肉を頼む。最初はタン塩とか頼んだ方がいいかもしれないが、我慢できない。
安心できる価格帯だ。この価格以上の美味さを味わえることは間違いないので安心してほしい。
マゼ肉は、ハチノス、コブクロ、センマイなど5種類の部位がミックスされたメニュー。つまり内容は日によって変わるが、いろんな部位の〝混ぜ〟肉だ。三人前の量とのことだが、二人でも一人でもペロリと食べきってしまう味だ。特性の味噌に漬け込まれている。丁寧な処理がされていて臭味なんてまったく感じない。
卓上のロースターは小さめだが、その分油の飛び散る範囲も小さくなるし、火力が高いのでガンガン焼けてすぐに食べられる。
キムチはさっぱりしていて美味い。
ハラミとネギ焼き。ハラミは肉厚なのに、サクッと噛み切れる柔らかさ。ネギも焼くとトロトロになってたまらない。
焼肉メニューの中で唯一鶏肉である鶏モモ肉。よく焼いてもジューシー。口の中に旨味が広がる。
キムチが美味しいので、盛り合わせも頼んでしまう。
他の肉も頼みたいが、マゼ肉がめちゃ美味いのでおかわりしてしまう。
温麺。(冷麺は夏季限定)さっぱりしているのに深みを感じるスープ。ツルツルの麺のおかげて一瞬で腹の中に吸い込んでしまう。
もう一つの釜山館の名物、焼うどん。土曜日は大盛り無料のため、当然大盛りで頼んだ。柔らかめのうどんに出汁の味?がよく絡んでいる。豚バラやアスパラも乗っていてありがたい。大盛りだとなかなかの量だったが、あまりの美味さに二人がかりだと目の前から一瞬で消えた。
SNS映えするメニューがあるわけでも、特別メニューが安いわけでもない。しかし焼肉の名店が密集している東上野コリアンタウンでも、釜山館でしか味わえない地元感と絶品ホルモンがある。ぜひ皆にも体験してほしい。
「上野で一人焼肉を楽しめるお店」的なまとめサイトを見ている場合じゃない。上野で一人で焼肉なら釜山館に行け!それが正解だ。
「釜山館」について
アクセス :JR上野駅から徒歩6分
東京メトロ上野駅から徒歩3分
住所 :東京都台東区東上野2丁目15−7
営業時間 :16:30〜23:00(不定休)