『興作のおもちゃ箱』には廃材を使った発想の天才がいる【南城市】

興作のおもちゃ箱 珍スポット

 沖縄県南城市。沖縄の地名では珍しく、「城」を「ぐすく」と読まない南城市。ここには発想の天才、目島興作さんがいる。『興作のおもちゃ箱』と呼ばれている工房内には、廃材やガラクタで作った、不思議だけど仕組みが分かると面白いおもちゃが多数展示されており、これらを使ってさまざまな不思議な現象やトリックを見せてくれる。

「どうしてだ?」それを知ることが面白い

 自作のおもちゃを使って興作さんは言う「どうしてだ?それを知ることが面白い」のだそう。

 この方が興作のおもちゃ箱の主、目島興作さん。軽妙なトークで、作品のどんな点が面白いのかをご説明してくださる。

興作のおもちゃ箱

 私が訪問した際も、興作さんは工房内にある様々な作品について、真剣に、一つ一つ丁寧に解説してくださった。これはボールチェーンを通したリングを落とすと不思議な現象が起こる装置『チエーリング』。

興作のおもちゃ箱

 2時間以上回り続けるという、犬の餌用の皿で作ったコマ。「ハンドスピナーよりも長く回るよ」とのこと。

興作のおもちゃ箱

 これは体重の力で永遠に回り続けるという椅子『回転木馬』。これは人が乗っただけで勝手に回転するようになっている。台・柱・木馬が斜めになっていて、まっすぐに座ろうとすると重心がブレて回りだすという仕組み。

 そしてこれが興作さんの最高傑作、その名も『永久機関』。 振り子が永遠に周遊し続ける。
 「もし、これの存在が世間に知られてしまったら世界中のテクノロジーが大変なことになってしまう!」のでここだけの展示にしているらしい。

興作のおもちゃ箱

 これらの作品の他にも、知育玩具のような面白おもちゃが多数展示されており、ペットボトルとナットで作った知恵の輪の『モンキーボトル』や、木をこすった振動のみでプロペラを回すマジックプロペラ、シャボン玉マシーン等、不思議で思わず首をひねってしまう面白い手作り装置をたくさん体験させていただいた。

 興作さんのご説明はどれも臨場感があり飽きない。「手作りのおもちゃ作品を見て触って動かして、どうして?どうやったら?と考えること、知ることを大切にしてほしい」と興作さんは言われていた。

 興作さんは沖縄県内だけでなく、全国で講演活動を行われているので、工房内にいらっしゃらないこともあるので注意だ。

興作のおもちゃ箱

 興作さんは自然あふれる地元の佐敷町で生まれ育ち、幼少期から木や草で遊んだり、動物にふれあっていく中で、小学校低学年の時には既に自分自身でおもちゃを自作して遊んでいたそう。
 お話を聞いていくと、「ウェイトリフティングではオリンピック目指せそうなとこまでいった」「絵は得意で賞も取ったことがある」等といった興作さんのエネルギー溢れるエピソードが伺えた。

 南城市を訪問する際には、ぜひ興作のおもちゃ箱の不思議なおもちゃで遊んで「どうしてだ?それを知ることが面白い」ことを実感してみよう。

興作のおもちゃ箱

2018年12月訪問

「興作のおもちゃ箱」について

営業時間 :8:00~20:00(不定休 興作さんがいらっしゃるときが営業日)
アクセス :那覇空港から車で約50分
住所   :沖縄県南城市佐敷字兼久95

参考HP  :https://nanjo-shoko.jp/members/m-61/(南城市商工会)